play back part2

お盆に開封したダンボールの中から見っけたもの第2弾です。


地元のアート集団「TEM」のHさん*1とNさんらにお声を掛けてもらって裏方で参加した、1996年6月に開催の「QUEER FILM COLLECTION」のチラシ。

会場は地元のカフェ。
お隣の幼稚園から園児用のちいちゃな椅子をお借りして、目一杯人を入れて、定員はそれでも40名ほど。
6月の毎週日曜日*2に上映。ありがたいことに、どの回もほぼ満席でした。

関わった人たちで意見の相違もあったけれど、地方だし、人いないし、でも人の手は必要だしで、時間をかけて方針を決めてと、丁寧な作業ができて、本当に楽しかった。

規模が大きくトップダウンでゴリゴリ進めないとまとまるものもまとまらない大都市のイベントとは違った和やかさが、私には心地よかった。



こちらは、1996年11月 vol.2の時のチラシ。
1回目が盛況だったので、あまり間隔をおかずに2回目を!ということで半年経たずに開催したんでした。
わたし、1回目の記憶と2回目の記憶がごっちゃになってるな。
私が関わったのは2回目まで。その後地元を離れたので。



これは、地元のゲイサークル「いいべっちゃ」さんと、レズビアンの読書会「うさぎ文庫」さんと、ノン・ヘテロ女性のためのサークル「クレプスキュール」の有志で作成した、ユース向けの「ぼのぼの森」というフリーペーパー。

中高生に情報を届けたい!という思いで作りました。
私はこの1号にしか関われなかったんだけれど、これもとても楽しい作業でした。

このときの主題は「ローカル・ゲイ、ローカル・レズビアン*3」。
都会に住んでいる人と、地方に住んでいる人との「ゲイ、レズビアンとして生きる」ことのさまざまな違いにスポットを当ててみたのでした。

今はネットがある。
これは地方在住者にはとても大きい変化だと思う。
おかげで地方でも情報を得やすくなったし、人と出会える機会も格段に増えた。

けれど、田舎で生活する上での苦労は今でもあるんじゃないかな。

農家の長男・長女という立場上結婚しなくちゃとか、親戚との関係がやたら濃くて干渉がきついとか。

どうなんだろう・・・・・・

デメリットだけじゃなくて、地方ならではのよさについても話してます。
ゲイ・レズビアンサークルは少ないので、「ここが合わなければ、あっち」みたいなことが出来ないから、コミュニケーションを丁寧に、人と人とのつながりを大事にするようになったり、他の場所では出会えないような趣味や年代の違う人と出会えて刺激を受けたり。


こうして振り返ってしまうと「青春の思い出」チックで、すげぇ年取った感がありますが、そうではなくて。

自分自身、レズビアンコミュニティーが、ゲイカルチャーがそこにあってくれたおかげで、クローゼットから出られたという思いが強くある。

だから、コミュニティーから遠ざかってしまっても、どうにか私らしい関わり方はないかしら?と模索してきた。

忙しさを言い訳にせず、出来る範囲で出来ることを。
楽しいと思えることを、かわいくて大好きな人たちとできたらいいなあ。

そんなことを考えた夏休みでした。

*1:現在は「火星の庭」という素敵なブックカフェをダンナさんと営んでおられます。

*2:梅雨真っ只中だったのに、一回も雨が降らなかった!奇跡です。

*3:「L&G」であって「LGBT」ではない。そんな時代でした。