月末日記 vol.9


月末日記を書くのは去年の十月以来か。


苦手な課題に取り組んだものの、自分の考えていたよりも己の技術が拙くて遅々として進まず、苦手を克服出来ない期間が長く続いた。

一昨年の六月、抑うつ傾向にあるなあと自覚して以後、抑うつ傾向は徐々に募っていって、「このままではいけない」と奮起したのが昨年の十月であったのだが、今振り返ってみるとその判断は適切じゃなかったように思う。

気力がどんどんと失われてゆくのに、タスクをいつも以上に積み上げることでなんとかしようとしていた。

やるべきことを書き出して期限も区切って作業していたので、通常の精神状態の時よりも仕事にまつわる作業は捗るけれども、無力感は増していく一方だった。

それがこの五月、GWで休んだのがいけなかったか、緊張の糸が途切れるというより伸びきったようになり、これまでやれていたことがやれなくなっていき、人と会うことがとても億劫になった。

苦手な課題を克服するまでは、この状態は続くんだろうなあと思う。

出来るようにするしかない。



この数ヶ月間、読んで特に印象深かった本

『尼のような子』 少年アヤ著

尼のような子

尼のような子


『セラピスト』 最相葉月

セラピスト

セラピスト

月末日記 vol.8

10月はどんと落ちた。

苦手意識のあった課題に取り組もうとしたり、やる気もあったのだが、自分の自覚していなかった穴のようなものを眼前につきつけられるような経験をしてとことん落ちきった。


やがて落ち込みの底を打ったような感触があり、浮上するというほどの体感はないものの、「これはこれで、頭のなかが冷えて集中できるなあ。面白いなあ。」と思える余裕も湧いてきたのが月も変わろうという頃。

11月は浮上するといいなあ。


今月読んだ本

「絵と言葉の一研究」 
寄藤 文平 著

絵と言葉の一研究 「わかりやすい」デザインを考える

絵と言葉の一研究 「わかりやすい」デザインを考える

今月飲んだお酒

新政 No.6 R-type 特別純米無濾過原酒
琵琶のさざ浪 手詰め中取り無ろ過純米吟醸原酒

月末日記 vol.7

9月はいろいろと壊れた。

電話機、パソコン*1、看板と、次々に不調になったり息途絶えたり。
当たり月だったのであろうか。
看板は手作りで開業以来ずっと使っているもの。つい7月に大幅な修理を終えたばかりだった。
今回の破損は修理してどうにかできるような状態ではなく、新しいものを作りなおさなければならない。


こういう「失う」ということに無用な意味づけをすることなく、そういうこともあると受けとめて前を向いて行きたい。



※7月と8月はバタバタと過ぎてしまい、何も書くことがなかった。本当に。振り返っても書くような事柄が全然思い浮かばない夏でしたー。

今月読んだ本

「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」 渋谷 直角 著


今月飲んだお酒

雪中梅」 普通酒

*1:一時まったく起動しなくなったのだが、ある日何をするでもなく起動するようになった。

月末日記 vol.6

6月は動き始める気配を感じた。
大きな手応えや数字として表れるようなものではないが、「あれ、潮目が少し変化したかな?」と思う。
こうして小さい変化を積み重ねていくしかないのだろう。


今月は短いけどこれでおしまい。

月末日記 vol.5

5月は変えようとした。
仕事にまつわることで仕様変更をいくつかおこなった。
実際に運用していくのは来月から(明日だね!)。

今月はTokyo Rainbow WeekがあったりIDAHOがあったり(そうそうAQFFもね!)LGBTのトピックスがたくさんあったのだけれど、どこにも出掛けて行かなかった。

どうやって自分を食わせていくかで手一杯で、仕事以外の事へリソースを割くことが出来ない。
もう少し余裕ができたら・・・なんて思っているけれど、そうこうしているうちに人との繋がりは薄れたり断ち切れたりするし、自分自身の問題意識も鈍く錆びついていく実感がある。

錆を落としに。
どこへ。

今月読んだ本

「スタッキング可能」 松田青子 著

スタッキング可能

スタッキング可能


「女中譚」 中島京子

女中譚 (朝日文庫)

女中譚 (朝日文庫)

月末日記 vol.4

4月は旅に出た。
古い友人と福岡へ。
南には南の文化があって、土地も人も(東や北とは)違う。
こういう土地に生まれ育ったら、わたしは今の自分とまったく違う人間になっていただろうなあと思った。
あたたかく豊かで満たされる(ようによそ者には見え感じた)。

北の人間の暗さを自分が根っこのところで持っていることをあらためて自覚したんだけれども、それも悪いもんじゃない。
暗さっつーのも悪いもんじゃない。
そう思ったりもした。

今月読んだ本

「パン屋の手紙: 往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで」 中村好文、神幸紀 著

パン屋の手紙―往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで

パン屋の手紙―往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで


「整形前夜」 穂村弘

整形前夜 (講談社文庫)

整形前夜 (講談社文庫)


今月飲んだお酒

「村祐」 紺瑠璃 無濾過本生清酒
「伊予賀儀屋」 無濾過純米生原酒 赤ラベル
「七田」純米 七割五分磨き 雄町 無濾過生
「洌」 純米吟醸

月末日記 vol.3

3月は抜けだした。


おいしいお酒を飲んでいるうちに、「好き」とか「愛情」のあたたかさのようなものを思い出した。
「好きだわ―」っていう感情が身体に沁み入った。


お酒はわたしのすごく原始的な部分を揺さぶってくれる。


幼稚園に通うような年齢からサイドボードに色とりどりに並べられた洋酒のミニチュアボトルに魅せられ、飲んでみたくて仕方がなかった*1
大学を浪人すると決まった時、おこづかいで「世界の洋酒事典」という本を買って(結構高価だった)母親に怒られたりもした。


変わらずに情熱を抱き注げるもの、それがわたしにとってはお酒で、しんどい時というのは一緒に生きてきた強い記憶があるものに支えられるのかもしれない。


お酒が好きだ。
お酒が好きだなー。


今月読んだ本

「幻滅と別れ話だけで終わらない ライフストーリーの紡ぎ方」 きたやまおさむよしもとばなな
 


「逃北〜つかれたときは北へ逃げます」 能町みね子

逃北―つかれたときは北へ逃げます

逃北―つかれたときは北へ逃げます

今月飲んだお酒

「国権」    1号しぼり 純米 生原酒
「真野鶴」 超辛口純米
「美和桜」 純米吟醸
「真稜」    至 しぼりたて純米

*1:どんな味かは分かるはずもない。ボトルのデザインに惹かれていただけかもしれない。だが、強烈にお酒が飲みたいとずーっと思ってた。